サービス業・接客業
飲食や小売店などのサービス業もサービス残業が蔓延している職場であり、当事務所への相談においても非常にご依頼が多い業種です。
これらの業種で多く問題となるのは、労働時間の立証(証拠)に加えて、管理監督者、固定残業代、残業時間の立証(証拠)の問題、休憩時間、研修時間や試作時間の労働時間制、などです。
まず、チェーン店の店長レベルの場合管理監督者には当たりません。
またホテルの料理長ですら管理監督者には当たらないとした裁判例もありますので、会社全体を統括するような立場でない限り、管理監督者には当たらないと考えて頂いて結構です。
詳しい話はこちらもお読みください。
固定残業代についても、詳しくはこちらをご覧いただければと思いますが、超長時間労働が多い飲食や小売りの場合、固定支給分を超過した分をちゃんと清算していない限りは無効となることが多いと思います。
顧客がおらず作業をしていない時間も、顧客がきたらいつでも対応できるよう待機している以上、開店時間は指揮命令下にあり、休憩時間にはなりません。
研修時間は会社の業務遂行上必要だから行っているのが通常です。
従って、明示または黙示の業務指示があったと言え労働時間と言えます。
会社の業務と全く関係なくしかも会社からの指示がないなどの事情がないといった特殊事情がない限り労働時間となります。